プログラミング教育問題点とは?

プログラミング教育問題点とは?


プログラミング教育の問題点

小学校においてプログラミング教育が必須化されるにあたり、教育現場でも準備を進めてきました。しかし、プログラミングの知識を持った教員の数が少なく、どこまで対応できるのか不安が残っています。
プログラミング教育において、プログラミング言語を深く学ぶことはありません。国語や英語のように言語を習得するプログラムなどが用意されているわけではなく、現場によって扱う内容のレベルが異なる可能性があります。もともと小学校のプログラミング教育は言語を覚えることが目的ではないため、技術の習得は期待できません。根本的な問題として、タブレットやパソコンなどの機器類の導入がうまく進んでいない学校が多く、十分な環境でプログラミング教育が行えないという問題があります。制度としては完成していても、あらゆる面で現場が追いついていないのが現状です。

プログラミング教育のデメリット

プログラミング教育の導入によって新たな科目が生まれるという意味ではなく、今ある学習時間にプログラミング教育が組み込まれる形です。各教科で消化しなければならない範囲がある中、一部の時間をプログラミングにさかなければならないのは少なからず痛手で、授業内容の進捗や学習内容の定着に影響が出るのではないかという懸念があります。子どもたちが端末を操作する楽しさに気を取られすぎてしまい、授業内容に集中できない可能性も指摘されています。授業ではなく遊びの延長になってしまうなら、本来学習すべきことが身にならないまま終わってしまうかもしれません。タブレットやパソコンを貸与し、操作方法を指導することで、SNSを使ったいじめを助長するリスクを高める可能性もあります。学校内のいじめですら教員の目が届かない状況で、さらに目が届かないインターネットの世界でいじめが展開されてしまうのはかなり危険なことです。
タブレットやパソコンに入力する機会が増えることで、手書きの機会が減ってしまうことも、長期的に見るとデメリットになります。手書きによる学習は、記憶の定着に一定の効果があるとされています。プログラミング教育によって手書きが完全になくなるわけではありませんが、手書きよりも入力のほうが楽だからと手書きの機会を積極的に減らすようなことでもあれば、学習効果に悪影響が出てしまう可能性も考えられます。小学校におけるプログラミング教育はまだはじまったばかりで、今後デメリットを踏まえて改善すべき点は改善されていくことになるでしょう。
大切なのは全体的なバランスなので、まずはプログラミングを身近に感じるところからはじめて、徐々に理解を深めていくことを目標にしてみてはいかがでしょうか。